Q&A
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Q 放射線治療とは?
Aがんの三大治療法の一つで、手術療法、化学療法とともに広く用いられている治療法です。放射線治療では、副作用を抑えるために、きめ細かく照射を調整しながら治療を行います。
関連リンク: 人にやさしい放射線治療 ~放射線治療とは?~
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Q 放射線治療の歴史を教えてください。
A1896年に放射線を用いた最初の治療が始まり、その後新しいテクノロジーの登場とともに、進化を続けてきました。
1990年代には、コンピューターによる精密で、動的な照射制御を行う高精度放射線治療が登場し、現在では、がんの病巣を中心に照射を行いながら、低侵襲な”人にやさしい”放射線治療が行われています。関連リンク: 人にやさしい放射線治療 ~放射線治療の進化と変遷~
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Q 定位放射線治療とは?
Aがん病巣への線量集中と近接する正常臓器への余分な照射回避を目指した照射方法です。
ペンシル状に細く成形した放射線ビームを様々な角度・方向から照射し、標的とするがん病巣に線量を集中させる治療法です。複数方向から一点に照射ビームを集中させる行為を"定位的"と呼びます。
線量を集中させることで一回あたりの照射線量を高め、安全に治療期間を短縮する試みも行われています。
定位照射、ピンポイント照射とも言い換えられる高精度放射線治療の技法です。 -
Q 高精度放射線治療 IMRTとは?
A“放射線ビームを強度変調させながらがん病巣へ照射する”という目的のために、最新の治療装置およびシミュレーション手法を駆使した治療法です。
関連リンク: 精度向上で効果を最大限に ~高精度放射線治療 IMRT~
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Q 肺がんに対する放射線治療について教えてください。
A肺がん症例の約2/3を占める進行がん(Ⅲ、Ⅳ期)では手術が不可能と判断される割合が高くなります。このような場合の有効な治療法の一つが放射線治療です。
関連リンク: 人にやさしい放射線治療 ~肺がんに対する定位放射線治療~
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Q 前立腺がんでの放射線治療について教えてください。
A前立腺がんの放射線治療では、直腸への副作用の低減が必要です。低減方法には、強度変調放射線治療(IMRT)を用いて直腸の線量を低減する方法と物理的に前立腺と直腸の間に距離を作る方法があります。
関連リンク: 人にやさしい放射線治療 ~前立腺がんにおける副作用低減~
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Q 転移性脳腫瘍の放射線治療について教えてください。
A脳腫瘍に対する放射線治療は、一般的な外部放射線照射(局所照射、全脳照射、全脳脊髄照射など)のほか、定位放射線手術(SRS)、定位放射線治療(SRT)があります。
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Q アダプティブ放射線治療とは?
A放射線治療期間中に生じるがん病巣の変化や臓器の位置移動や変形を確認し、副作用を増加させることなく、腫瘍の治療効果を最大に高める治療法です。
関連リンク: 精度向上で効果を最大限に ~アダプティブ放射線治療~
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Q 放射線治療計画の変遷を教えてください。
A従来では平面情報(2次元)でのみ行えていたシミュレーションが3次元空間上で行えるようになりました。病巣と正常組織が近接している場合にも、副作用を抑える照射設定が可能となりました。
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Q 放射線における医療安全とは?
A放射線治療における医療安全は放射線治療装置のみならず、体型やがん種、がんの位置・形状などが様々な患者個々に実施されています。放射線治療の品質保証は様々な職種が協力して実施しています。
関連リンク: 放射線治療における医療安全(品質保証・品質管理)
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Q 体表面画像誘導放射線治療とは?
A乳腺などの体表面を広く高解像度カメラで追跡し、がん病巣の位置をより正確に設定する治療。SGRTとも言います。深吸気息止め照射(DIBH)にも有効です。
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Q 密封小線源放射線治療とは?
A管、針、ワイヤー、粒状などの形状の容器に密封された放射性同位元素をがん病巣などの組織に直接挿入します。放射線が強く照射される範囲が極めて限定的であるため、高い効果と少ない副作用が期待できます。
関連リンク: 人にやさしい放射線治療 ~密封小線源放射線治療~
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Q 医療用画像をより正確にするための工夫はありますか?
A高精度な放射線治療は、高精度・高画質な医療用画像に支えられています。最近の医療用画像撮影技術は、正確で鮮明な画質向上のみならず、患者様の各種負担が軽減され、撮像時間も飛躍的に短縮されています。